グルトの骨癒合日数を武器に戦いを挑まれた話

田田むし

前回、グルトの骨癒合日数について記事にしましたが、今回はその話に続きです。

先日、橈骨遠位端骨折でほねゆきの院に通っている患者さん(当時受傷から3ヶ月でしかも通院中)の保険者から患者さんに受診照会がきました。通院開始3ヶ月で来るなんてと思いつつ患者さんと会話していました。

受診照会とは、保険者が患者さんに対して「ほんとに正しく接骨院にかかっていますか〜?事実と違う事項はないですか〜?」と暗に聞いてくるいやらしい制度です。

もちろん、通院施術に関して事実と違うことはないので、患者さんはそのままの内容を書いて送り返したそうです。その後にほねゆきに「こんな封筒が来てさ〜」と話がありました。

それから数日経ってから、ほねゆきの接骨院に1本の電話が保険者(実際はその患者さんの健康保険組合から業務委託された会社の担当者)からかかってきました。

プルルルルウ

ガチャ

担当者

そちらへ通院されている〇〇さんという患者さんの件でお電話しました。医科で橈骨遠位端骨折と診断されていますが、まだ治療に期間がかかりそうですか?

ほねゆき

 え?まだ骨折から3ヶ月ですよ。患者さんも全然まだ治ってないですし、こんな時期に電話かけてくるなんて何かあったんですか?

担当者

いえ、普通だと骨がつくのに5週間くらいじゃないですか?その後リハビリやったとしても2ヶ月くらいで終わるはずですよね?

今までそんな非常識な話をされたことがなかったので、なんて物事を知らない奴だと思い、ここで怒りのスイッチが少し入ってしまいました。会話の中で「普通は」などと言ってくるやつにロクな奴はいません。

ほねゆき

あなた失礼すぎますよ。普通ってなんですか?あなた他で治療してる骨折の患者さんがどのくらいで通院終わったか確認したことありますか?適応欄にも書いてますが、△△病院でオペって言われて当院へ保存療法を希望して来たんですよ?ちょっと骨折のこと勉強した方がいいんじゃないですか?なぜ5週間で骨がついて、その後のリハビリが1ヶ月もかからないんですか?その根拠はどこにあるんですか?患者さんに状態をヒアリングしてるんじゃないんですか?

担当者

いや、あくまでも一般的な話としてお伺いしたまでで、どのような状況かなと思いまして…。

ほねゆき

いや、だからさ。なんで5週間で橈骨遠位端骨折が完全に骨癒合すると思ってるの?日常生活程度では骨はずれないから、今は固定は全部無くなって入浴も出来てるけど、手をついて荷重しないでねって言ってあるんですよ?レントゲン撮ったらまだ全然骨はついてないですよ?

担当者

レントゲンで骨がついてないのに固定外しちゃってるんですか?!5週間という期間は、グルトの骨癒合表という弁護士の先生も使っている基準がありまして…。

ほねゆき

グルトって…。お名前お聞きしてもいですか?患者さんの書類全て持って後日、説明に伺います。今後も同じようなことをされたらたまりません。

後日、ほねゆきはわざわざ事務所?のようなところまで赴(おもむ)き、グルトの骨癒合とは何かというところから講義ご説明させていただき、施術の内容や期間については問題なく納得いただけました。

その中で担当者から「いやぁ、うちもそういう仕事なんで。」と言われた時は持っていたスタンガンを握りしめ、すこしだけ不穏な気持ちになりましたが、その話はまた今度。

しかし、グルトの骨癒合を持ち出して「もう骨ついてますよね?」などと言う乱暴論には途方に暮れました。やはり、正しい知識を持つように努力することと、ある程度の説明力は接骨院を運営する上で必要ですね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。