ギプスには喝を入れろ!

大仁田厚の画像

タイトルを見て???と頭なのかにハテナが浮かんが方は多いと思います。これは、ほねゆきが臨床に出て1年目の時に実際に先輩に言われた言葉です。

というのも、ほねゆきの研修先で言われた訳ではなく、研修先がお休みだった時に先輩の勤めている接骨院へ挨拶に伺った時の話です。柔整学校の先輩であるA先輩の埼玉県にある研修先は捻挫でも骨折でもすべてギプス(当時は石膏ギプス)で固定をするという噂で、その実態を実際に見てみたいと思って自らお伺いしました。

当時のほねゆきはいかにクランメール副子を使いこなせるかという環境にいて、材料費の高い(当時の価値観です)ギプスを全部の患者さんに巻くなんてすげーなと思っていました。

 

ー 先輩の接骨院にて ー

 

よろしくお願いします!!!

よろしく。今日は見学と聞いてるけど、君はどこまでできるの?

1年目でまだ何もできませんが、雑用でもなんでもやります!

わかった。あの患者さんは腓骨下端骨折で今から整復固定だから、Aに習って道具を準備してくれる?

さっそく、ギプス処置の患者さんです。いやぁ怪我の患者さんばっかりだなぁと心が躍っています。整復を間近で見て、ギプスも綺麗に巻き終わりました。

ー ギプス巻き後 ー

どう?こんな感じでうちではやってるよ。これからギプスを切るからね。

えっ、今巻いたのに切るんですか?

そう。ギプスには必ず「喝(かつ)」を入れなきゃいけないんだ。

喝????

「喝」という言葉いきなり言われて、ほねゆきはさっぱりなんのことかわかりませんでした。張本さんでしょうか?んー・・・。

「ギプスに喝を入れる」ってなんですか?

君は本当にギプスを知らないんだね。ギプスに割り(わり)を入れるってことだよ。いざという時にすぐ外せないだろ?

あっ、「かつ」って「割(かつ)」の事ですね!!笑

ヘラヘラしてるんじゃないよ。

す、すみません!!!

ほねゆきはてっきり「喝!」かと思い、ギプスに気合を入れるのかななんて思ってしまいましたが、ギプスをシャーレにする時のように、あらかじめ割りを入れておくという意味だったんです。

言葉を知らないと恥を書きますね笑

その接骨院では当時、ギプスの片側面に割りを入れた後に、下巻き材は切らずにそのまま綿包帯で上からしっかり巻いていました。それであれば確かに固定力は維持できますし、神経血管に異常が起きた時にすぐに対処できます。

転位の大きい骨折で腫脹が激しく出ていて、整復により解剖学的な位置に骨片を戻せていない場合はそのような処置は必要かもしれません。

院などによってギプスの細かい処置は変わると思いますが、みなさんはどうされていますか?是非、コメント欄で教えてください!^ ^

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2件のコメント

いつもLINEからブログを拝読させてもらってます。
学生の頃(4年前)固定具の作成に石膏やクランメル副子だけでなく、今回掲載されてないガラス繊維が含まれる水硬性のキャストで巻く練習もしました。現在勤務してる整形外科でも固定する時に使用してます。
さて、学生の頃の話にもどるのですが、固定具作成の時に必ずシャーレ状にしろと習いました。ブログにも記載されてるように神経血管異常や強度の腫脹にも対応出来るようにとも言われたのですが、シーネの状態だと医療行為になるので注意されることがあるとも言われました。頭の中の記憶しかないので確証はないのですが、、、
なので、シャーレにする時にどこをカットすればちゃんと固定したい所に影響がでないのか、尚且つ取り外ししやすい場所はどこなのかを考えながら練習してました。

長くなりましたが、これからもほねゆき先生のブログを読んで勉強させていただきます。

イシハラさん、コメントありがとうございます。
ガラス繊維というと聞き慣れないですが、直訳でグラスファイバーですね!
現在は石膏ギプスは粉が飛びすぎる、硬化が遅いなど、使い勝手の問題で現場ではあまり使われませんね。

さて、学生時代に言われたというお話ですが、、、それはなんともお答えしづらい内容ですね笑
下記は、その記憶の中の登場人物の発言に対するものです。決して、イシハラさんを非難しているわけではありません。
記事の中では詳しく書けず、このコメントを読む方にも伝えたい内容なので、今回は貴重な話題をいただきありがとうございます!

「神経血管異常や強度の腫脹にも対応出来るように必ずシャーレ状にする」というのは、一般的によくある話です。
腫脹が多く出る場合の多くは「患部が適切な状態にない」のだと思います。
骨折であれば整復がきちんとできておらず、骨髄性出血が持続しているなど・・・。
そのように、整復固定の技術が足りない場合は、異常な腫脹による神経血管傷害を予防する目的で
シリンダーギプスにはしない方が無難かもしれません。

次に、「シーネの状態だと医療行為になる」とのことですが、そういった記述はどこにもありませんので、これは完全に間違いです。
医療行為とは俗語で、おそらく医行為のことを言っているのだと思いますが、どの法制においてもシーネに関する記述はありません。
シーネとは副子を英語で言ったものです。「医師以外は患部に添え木を当ててはいけない」なんて言ったら、日本中の患者さんたちは現場で慌てふためきます。

よく、「柔整師はシリンダーギプスは巻いてはいけない」などと言う人もいますが、これも同じく間違いです。
柔整師には骨折に対する施術が認められていますから、施術に必要なことであれば何を固定材料に使ってもいいですし、
どのように固定してもいいです。もちろん、患部に害があるような固定はしてはいけませんが。

と、この話はさておき、
イシハラさんのように、しっかりと考えて技術練習をすることは非常に大切ですね!
私も見習って日々、精進してまいります!これからもよろしくお願いいたします。^ ^

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