いやぁ、暑くなったり寒くなったりと体調管理が難しい季節になってます。怪我をしている患者さんは特に固定をつけていたり入浴を一時禁止されていたりと、自律神経系が安定しない場合が多いので、大変でしょう。たまには嘘でも心に寄り添った発言をしてあげるといいかもしれません。
さていきなりですが、皆さん「内障」って聞いたことありますか?そう、肘内障とか膝内障で書く、あの「内障」です。
「内障」っていう言葉は、病名によく使われますね。私たち柔道整復師に身近なものでは「肘内障」ですね。他には「顎内障」や「膝内障」もあります。
さて、そこで問題です。この「内障」って言うのはそもそもどういう意味でしょうか?
ほねゆきが過去に聞いた話
これはほねゆきがお世話になっている整形外科の先生から過去に聞いたお話です。昼休みか何かで疾患の命名についての話になり、その流れで聞いたと記憶しています。
んー、僕が言い出したわけじゃないから分からないけど、たぶん…「内」っていうのが関節の中を意味していて、「障」がそのまま障害・さまたげっていう意味じゃないかな。
なるほど〜、関節内で何かが妨げになっている状態を大きく指してるんですかね〜。
内障の「内」は内側ってことですね。内障の「障」は障害を表します。すなわち、内部になんらかの障害を認める所見があると言うことです。
本当なら、例えば膝の病傷においては前十字靭帯断裂とか変形性膝関節症など具体的な傷病名をつけるのですが、はっきりと診断を確定できない場合に膝内障とするようです。
顎内障といった時には顎関節症を指し、さらに言うと顎関節の中で何が起きているか、何が傷害されているか分からない(そこまで検査していない)場合に言うのでしょう。
肘内障は、橈骨輪状靭帯の橈骨頭からの逸脱しているという病態が解明されないうちに傷病名がつけられたのでしょうか?
他の関節では言わないの?
ほねゆきが知るところでは、肩や股関節、足関節などの他の関節では「内障」をくっつけて傷病名とすることはありません。
なぜなのでしょうか?
もちろん、はっきりした答えはありませんが前述した通り「内障」というのは「関節内で何かわかんないけど障害が起きている状態」を指しますので、そういった流れで考えると、
肩や股関節、足関節などの関節内の傷害は、その多くがはっきり解明できる(詳しく検査される)場合が多いため「内障」と言わない場合が多いのではないでしょうか。
肘(小児の腕橈関節)や膝、顎関節は輪状靭帯や半月板、関節円板が関節内に介在する関節です。
肘内障や顎関節症(顎内障)においては、臨床症状のみで診断されることが多く、その多くはしっかりと画像検査することは少ないです。そのため、「内障」が多用されるのではないでしょうか。
現代において膝内障をあまり言わないのは、MRI検査などで膝関節内の病変をしっかりと検査されることが多くなったからではないでしょうか?
かなりほねゆきの憶測を含む見解ですが、個人のブログなのでお許しください(_ _).。o○
先生、肘内障とかの「内障」ってなんでそう言うんですかね?