【意外と知らない事実】エコーには隠された3つのモードがあります

エコー画像

いきなりですが皆さんは、エコーにモード(種類)があることをご存じでしょうか。

文献などを多く読んでいる方は疑問に思ったことはないでしょうか。先日、とある論文にて、「今回はB-modeにて骨折部を観察し〜」などという記載を目にしました。文脈からして明らかにエコー(超音波画像診断装置)での観察の事を言っています。

昔からエコーを使っている先生なんかは、エコーの事をバス(BUS)などと言うこともあります。超音波のBモードという意味です。B-mode Ultrasound の略ですね。

なんでエコーの事をBモードって言うんだ?と疑問を持つ人は多いでしょう。AモードとかCモードとかD、E・・・Zのように永遠と種類が別れるのでしょうか。ちょっと調べたので、皆さんと情報をシェアしたいと思います。

 

目次


  • モードによって何が違うか
  • Bモード
  • Mモード
  • Aモード
  • 終わりに

モードによって何が違うか

ずばり、表示方法の違いです。

表示のモードということですね。どんなモードであっても、超音波を発してその跳ね返りを読み取るという仕組みは変わりません。

同じ原理を使っていても表示方法を変えれば、その適応や特徴、使いやすさ、見やすさが変わってくるのです。AモードよりもBモードの方がいいとか、どれが優れているとか劣っているとかではありません。それぞれ特徴があるのです。

エコーの歴史については、めちゃめちゃ長くなるので割愛します。現代において検査として臨床で使われているモードは、Aモード、Bモード、Mモードの3種類です。

CとかDとかは存在しませんし、そもそもアルファベット順で付けたわけではありません。

Aモードは振幅(:Ampritude)の略。Bモードは輝度(:Brightness)の略。Mモードは動き(:Motion)の略です。

それに、エコー=Bモードではありません。「エコー」というのは和訳すると「反響、やまびこ」であり、現代においては超音波もしくは超音波画像診断装置のことを指します。「エコーのBモードで観察する」といえば正確でしょうか。

Bモード

B(Brightness)モードが、私たち柔整師が使用している画像表示モードです。

柔整師の観察する四肢に限らず、エコーは心臓であったり腹腔であったり、近年は身体中どこにでも当てるようです。それのほとんどがBモード表示です。

解剖のイメージと同じように画面表示できるので、非常に見やすいですね。組織画像を絵のように描出するモードと覚えましょう。

Bモードの仕組みを難しく言うと、超音波が発信される向きとは別の向きに超音波の発信源を移動させ、得られたエコーの強さを輝度に変換し、超音波が進む方向と平行な断面でのエコー分布と輝度の二次元像を得るという仕組みです。

ようは、反射してきた超音波を画面において、白か黒の輝度で表減するモードということです。

超音波の反射が多ければ輝度は明るく(白っぽく)、反射が少なければ暗く(黒っぽく)画像には表示されます。骨は表面の密度がその他の組織に比べて高いので高輝度で表示され、筋や靭帯はそれに比べて低輝度で表示されます。

橈骨遠位端骨折と方形回内筋のブログでもこの画像は紹介しました!

Mモード

M(Motion)モードは、B(Brightness)モードに時間軸を足したものです。つまり、画像の見え方はBモードと同じです。輝度を指標とした表示方法です。

モーションというと、Bモードでプローブを動かしながら、もしくは患部を動かしながら撮影すればMモードになるの?と思ってしまいますが、違います。

Mモードは、魚群探知機のような表示方法です。少しはイメージが湧くでしょうか。プローブや患部の動きは関係なく、時間軸が左から右に動き、機器のメーカーによりますが、画像上では一本の縦の棒が左から右に動いて画像を塗り替えていきます。

難しく言うと、縦軸に反射強度を輝度に変換したものを、横軸には縦軸で輝度表示したものを時系列で表示するということです。

心臓の弁や心筋の動きなど、動きのある部位を時系列で観察する場合に用いられるようです。画面がスーッと塗り替えられていくので、変化が追いやすいみたいです。

ほねゆきは使ったことがありません。

引用元:https://www.jsmoc.org/kiso/pulse2.html

Aモード

A(Ampritude)モードは、BモードやMモードとは全く画像の表示方法が違います。輝度の表示ではなく、アンプリチュードつまり振幅で表現されます。

通常は縦軸に反射強度(振幅)、横軸に時間(深さ)を表示します。つまり、心電図のように波形が表示されるのです。

私たちが想像するような、「絵・画像」ではありません。「波形」だけなんですね。より原始的なもののようです。

ほねゆきは全く詳しくありませんが、現在では眼科領域で眼内異物であったり、眼内圧を検査するようです。

引用元:https://www.jsmoc.org/kiso/pulse2.html

終わりに

なんと、エコーの画像表示方法には3種類もあったんですね!臨床で使えるもの以外も含めるともっとあるようですが、ほねゆきはそこまでは興味ありません笑

よく目にする「Bモードで観察〜」や「BUSにて〜」などの疑問が解けたでしょうか。モードに詳しい人いればコメント等で色々教えてください!!