はじめに
なんと傲慢なタイトルなんでしょう。ほねゆきは一貫して言っていますが、どうやって患部を持つかとか、どのような姿勢で牽引するかなんていうのは、極論どうでもいいと思っています。
それよりも、どの方向にどれだけ、どの順番に動かさないといけないかを理論的に考えることのほうがよっぽど重要だと考えています。あとはそれが実際にできるか、できないかという問題なだけですよね。
なので、このブログでは「この骨折は、ここを持ってこうです!」みたいなことは決して書きません。というより、ほねゆきの考えにないので書けません。無理して書こうと思えば書けますが、書いたところで意味がないと思います。再現性がないので。
ほねゆきは柔整師界隈のオンラインのグループやセミナーには積極的に加入しようと思っています。学ぶことはあまりなさそうだなと思っても、意外と入ってみると、いい意味でも悪い意味でも「こんな風に伝えるのか。」と勉強になることが多いです。ネット社会の利点ですね。
ほねゆきの整復
もちろん、一括りに「整復」と言っても骨折した部位や、折れ方が違えば全く違い整復操作になります。しかし、ほねゆきは骨折ほぼすべてにおいて、同じく行う操作があります。
それは、骨折部の動揺性を見るということです。もちろん、その行為で新たな損傷を生んではいけませんので、許容される方向に、許容される範囲内で行います。
実際にどのようなことをするのかというと、「橈骨遠位端骨折の背側転位タイプであれば背側に少しあおってみる」など、転位方向にどのくらい動くかみてみるというものです。
骨折の整復をする=骨を動かす
ということですので、何をどの順番でどのように動かすかを判断した後は ”どのくらいの力で動かすか” を判断しなければなりません。この判断をする際に骨折部の動揺性を見るのです。もちろん、骨折によってはそれをするべきでないものも多くあるので注意が必要です。
適応でないもの
骨折部の動揺性をみるといいましたが、もちろんほねゆきのなかではそれに適応があります。例を挙げればキリがないですが、適応としては長幹骨・短骨のそれなりの大きさがある骨片骨折でしょうか。
その他にも適応でないものもありますが、例えば、裂離骨折など、少しの外力でも骨折部が悪化してしまうような骨折には適応されません。
かえって骨折部を不安定にさせては整復しても管理が大変になりますし、骨癒合が遅れる可能性もあります。では、骨折部が動揺しないような若木骨折に対しては、この動揺性確認は行うべきでしょうか。
ほねゆきは多くの場合、行います。なぜなら、レントゲンやエコーで写るものを見ただけでは、本当の意味で骨折部の動揺性を判断することはできないからです。
ここ30年くらいでだいぶエコーも普及してきており、柔整師も現場にて画像検査ができるようになりましたが、そもそも柔道整復師が接骨院で骨折整復する場面において、レントゲンをあらかじめ確認することは少ないでしょう。
なので、患部から情報を得ることが非常に重要で、実際に触って動揺性を確認し、その手で整復するというのは理にかなった確認方法なのです。
もちろん経験を多く積めば、わざわざ確認せずともこの骨折はこの程度のグズグズ具合だろうというのは分かるようになってきますし、レントゲンやエコー像もある程度イメージできます。
しかし、毎回きちんと確認することでさらに精度の高い整復に繋がっていくでしょう。
さいごに
ほねゆきは整復操作の直前に、ある程度ルーチンで行いますが、みなさんも「これは毎回行います!」といったものがあるでしょうか。整復操作に決まったものはないですが、整復理論が脳内で構築できて、いざ整復となる段階で最後にさらっと動揺性を確認することはとても有用ではないでしょうか。
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