肘関節脱臼を経験したK先生の話 – ②エピソード解説編

前回の記事の続きです。この記事を最初に見つけた方は①エピソード編からお読み下さい。

エピソード編
エピソード解説編(この記事です⬅︎)
発生理論編
④治療編

今回は解説編ということで、前回の記事から文章を抜粋して細かく解説。そのあとに柔整的観点から肘関節後方脱臼を考えたいと思います。

今回の解説の目次は以下の通りです。細かいですが、患部を見る前にも大事なことがたくさんありますのでゆっくり読んでみてください。

自分の考えと違う点があれば、それはとても大きな収穫です。なぜ考えが違うのか、「理由を考えること」がまさに「患者(患部)を考えること」と同意でしょう。

何度も言いますが、外傷を診る上で大事なのは整復方法や患部の持ち方ではなく、考え方(思考方法)です。これはいつでも、24時間、脳内でトレーニングすることができます。

心の準備ができましたか?では、見ていきましょう!下記は今回の目次です。


  • K先生のエピソードを解説
    1)受傷後の肢位
    2)決められたルール
    3)神経障害

    4)腫脹の時間経過
    5)現場での徒手整復の可否
    6)整復について
    7)整復操作をした後の対応について
    8)骨折の確認
    9)局所麻酔
    10)手術療法の可能性
  • まとめ
  • おまけ:①エピソード編でのトレーニングコーナーについてほねゆきの考え(有料級)

K先生のエピソードを解説

前回の記事(①エピソード編)の「詳しいエピソード内容」から文章を話の順番に抜粋し、ひとつひとつ解説します。グレー塗りされている文章は前回の記事からの抜粋文章です。その下に解説文を入れてあります。

1)受傷後の肢位

患側上肢は下垂して、肘関節は外観上軽度屈曲位、前腕は中間位よりやや回外位をとっています。健側の手で、患側の手関節に近い前腕遠位部を持って支えてピッチ外に出ました。

この肢位だけを見た時に、まず思うのは「意識はある程度はっきりしているだろう」ということです。受傷時に脳震盪などの頭部外傷があれば、その場から動かなかったり、ふらふらしていたり、疼痛緩和肢位が取れていない可能性があります。「しっかり疼痛緩和肢位を取れている」というのは大事な情報です。

次に上記肢位は何を指すでしょうか。
「鎖骨骨折や肩鎖関節損傷であれば患側の肘を曲げて健側の手で支えて上肢の重さを抜くだろう」
「肩関節脱臼であれば肩は外転している可能性が高いよな」
「橈骨遠位端骨折であれば肘はそれほどかばっていないだろう」
「上肢下垂して肘を動かしてないってことは上腕骨の骨折もあり得るな」などなど
瞬時に大まかに鑑別を上げることが可能でしょう。教科書の知識で十分です。

その場で瞬時に分からなくても、その肢位や歩容を記憶しておければ「この肢位はあの時と似ているな」と次回に生かすことができます。しかし、考えることをやめていればそれは達成されません。

2)決められたルール

学校の取り決めで普段から緊急時にかかる病院(クリニック、医院含む)がいくつか定められており、K先生は取り決め通りに行き先の病院を探しました。当日は日曜日だったこともあり、この傷病に対応できる医療機関を見つけるのには多少、時間を要しました。

K先生はまず学校(部活)のルールに従い、緊急時にかかる病院をリストから探しました。これは非常に重要なことで、必ず満たさなければいけない条件です。どんなに正しい傷病判断ができても、どんなに痛くない整復ができても、その場の取り決めに従えなければすべて裏目に出る可能性が高いです。

もちろん、これが接骨院内に患者さんが来ていて、対応した人が責任者であれば状況に応じてルールは変更できるでしょうが、今回のように帯同チームのトレーナーとして事故に遭遇した場合は、まずは取り決め通りに動くことが優先です。

整復固定したけど行き先の手配をしていなくて、保護者から異論が…なんていうのはまさに避けなければいけません。

3)神経血管障害

K先生は、神経損傷や血管損傷の有無を確認しましたが、いずれにおいても異常は認められませんでした。

K先生は肘関節脱臼であるだろうと大まかに見立てをつけた上で神経血管障害の有無を確認しています。臨床において、単純な(非開放性かつ理論通りの脱臼のこと)肘関節後方脱臼で神経損傷を認める症例は稀です。

しかし、その後に徒手整復や固定処置を行うのであれば、医原性(柔原性?)に神経症状をつくる可能性もありますので(そちらの方が可能性は高い)処置前後にこれらの症状を確認することは大切です。

4)腫脹と時間経過

A君が救護室に連れて来られた時は、先に示したような患部の外観であったものが、受傷から10分あまり経過したころにはA君の肘がみるみる腫脹を呈してきました。救護室に連れて来られた時には上腕三頭筋腱の索状となった緊張が外観から確認できたのに、その頃には腫脹で確認できなくなっていました。

肩関節や顎関節などに起こる一般的な脱臼では、骨折に見られるような著明な腫脹が現れません。
でも、肘関節に起こる脱臼(肘内障は広義の脱臼ではないため除外する)は、骨折の存在を疑わせるほどの腫脹を伴います。

これにはいくつかの理由があると思われまが、最も考えやすい理由は、”肘関節が脱臼するためには肩関節脱臼に比べて多くの軟部組織を破断させる必要があるから”です。詳しい脱臼のメカニズムは今後noteでも発信していきますので是非読んでください。

5)現場での徒手整復の可否

K先生は、その現場でA君の整復を試みようと決めました。

まず、患部だけのことを考えれば、脱臼(肘関節脱臼に限らず脱臼全般)はできる限り早急に整復する必要があります。これは、「腫脹や疼痛などといった症状が増悪するから」「精神的苦痛を感じる時間が長いとかわいそうだから」などという理由だけでなく、時間が経過しすぎると整復が困難になる症例が存在するからです。これには異論は認めません。

しかし、ここで問題になるのが”その現場”において「どの選択肢が一番早急な整復に繋がるか」です。「脱臼はすぐに整復しないといけないから、誰でもいいからその現場に居合わせた人がやるべき」と言っている訳ではありません。そこを普段から慎重に考えておかなければなりません。

K先生は柔道整復師であり肘関節脱臼の整復の経験もあったことから、整復を試みるという決断は間違いではなかったと思います。その辺の線引きはとても難しいですが、責任を全うできるか否かで判断するべきだとほねゆきは考えます。

6)整復について

高校のキャスター付きの椅子にA君を座らせたまま、同席していたA君の同級生に上腕部の把持を指示しました。前腕骨近位端部を上腕骨長軸末梢方向に牽引し始めるとともに、前腕骨遠位端部を前腕長軸末梢方向に牽引しようとしても、その牽引につられるようにしてA君の身体がついてきます。

K先生は、手狭な高校の救護室で、しかもA君をイス坐位のままで整復を行おうとしました。整復ができなかった理由には、いくつかの要素が折り重なったことが考えられそうです。

1つは、A君を椅子に座らせたまま整復を行おうとしたことでしょうか。イス坐位でも整復を行うことは可能ですが、そうするためには患肢の固定(対向牽引)が十分でなければなりません。
患肢の固定を行ったのは、A君の同級生です。ですから、対向牽引はもとより、患肢の固定も不十分であったことが考えられます。

その上、A君が腰かけた椅子は、キャスターつきでした。これでは、患肢の固定はさらに難しくなりそうです。もちろん、A君にも、A君の同級生にも非はありません。これは術者の責任が大きいです。

現場にはそのときの様々な状況があり、後からだといくらでも言えますが、A君の整復を行おうとするのであれば机の上であれ、床の上であれ、とにかく背臥位をとらせるのが良かったかも知れません。A君の同級生にしても、患肢の固定を行いやすかったかも知れません。

ほねゆきが接骨院で整復をする場合も必ず、背臥位にします。整復環境は可能な限り整えることが基本のキです。

整復に際して、前腕骨近位端部を上腕長軸末梢方向に、前腕骨遠位端部を前腕長軸末梢方向に牽引したのは間違いではありません。前腕両骨後方脱臼では、受傷時のほか、整復操作においてさえ、注意しなければ尺骨鉤状突起の骨折を合併することがあります。

整復時の鉤状突起骨折の合併を予防するためにも、弾発性固定されている肢位のまま、前腕を末梢方向に牽引するのは危険です。前腕長軸末梢方向に牽引する前に、前腕骨近位端部を上腕長軸末梢方向に牽引することが必要です。

今回A君は、受傷時において尺骨鉤状突起骨折を合併していたようです。この骨折を合併したものの全てが、徒手整復を難しくするわけではありません。とはいえ、この骨折を合併した場合は、前腕骨近位端部の上腕長軸方向への末梢牽引が不足していたり、整復操作によっては骨片が関節腔内に嵌入してくる可能性があります。

詳しい整復操作の理論は今後また発信していきます。前腕両骨後方脱臼(肘関節脱臼)の整復は、そのほかの脱臼と比べてずいぶんと知識や技術が要求されることは言うまでもありません。

7)整復操作をした後の対応について

結果、K先生は整復を断念し、患部にアイスバッグを当てるとともに、クランメルシーネと三角巾を用いて患部に動揺を与えないように固定しました。

ほねゆきはブログに記載した内容よりもう少し詳しくお話を聞きましたが、整復の断念とその後の処置については最善を尽くせているなと感じました。

脱臼の整復を経験したことがある人、さらに言うと脱臼整復の失敗を経験したことがある人は共感できると思いますが、脱臼整復が完結しないまま整復を断念することは非常に勇気がいります。客観的にみれば、出来ないんだからすぐ諦めるのは当然でしょ?と思うかもしれませんが、整復を断念した後に何が起こるでしょうか。

そこには患者さんの「先生、できないの?」「諦めないで早く戻してよ」「出来ないなら初めからやらないでよ」といった負の感情が存在します。さらには術者の「あれだけ練習したのにできなかった」「患者さんに苦痛だけ味合わせてしまった」「そのまま待って搬送すればよかった」などという負の感情も渦まいていることでしょう。

感情で語ることはしませんが、事実として起こり得ますし、ほねゆきも経験があるのでよく分かります。

8)骨折の確認

レントゲンを撮った結果、A君の前腕両骨後方脱臼には肘の前側に三角形の小さな骨折を伴っていたことが整復後のレントゲンで分かったそうです。

整復後にレントゲンにて骨折が判明することは少なくありません。レントゲンの写す角度などでいくらでも骨片は隠れてしまいます。どんなに詮索しても見つけられない不可抗力な場合もあります。このことは知っておきましょう。

もちろん、分からないからしょうがないと考えるのではなく、症状や外観などから骨折の有無を考える癖をつけましょう。可能性が高いか低いかがわかることで患者さんへの説明や行動が自ずと決まってきます。

9)麻酔

行き先の病院では局所麻酔を行った上で徒手整復が行われました。A君は後日、激痛だったといいますが徒手整復は成功したようです。

柔道整復師はもちろん局所麻酔はできません。ゆえにいかに疼痛が少なく短時間で整復できるかを鍛錬しなければなりません。この言葉だけを聞けば当たり前ですが、このことから「だったら麻酔できる医師がやるべき」「柔道整復師が無麻酔で整復するのはエゴ」という議論に発展するのは、重要なポイントを理解していないからだと思います。

局所にかぎらず麻酔をすることによって起こりうるデメリットも存在するでしょう。ほねゆきもいくつか考えつきます。その中で以前整形外科の先生と話して意見が一致したものの中に”局所麻酔(脱臼している患部への皮下注射および関節内注射)はほとんど疼痛抑制にはならない”ことや”腋窩伝達麻酔などをすると整復操作による神経異常がすぐに確認できない”ことなどがあります。

これは麻酔を否定するものではありませんが、状況によって必ずしも麻酔が必須ではないということです。医師でもないほねゆきがこられのことを言うことに抵抗を感じる方が必ずいらっしゃることを理解しています。そのほかの点についても、今後それを主題としたブログを書こうと考えています。

10)手術療法の可能性

さらに、脱臼骨折であることを理由?に肘関節の不安定性が残るかも知れない旨を説明されました。また、その整形外科クリニックからは、(年齢が)若いし手術の可能性も考えた方がいいとのことで、大きな病院での診察を勧められたそうです。

ほねゆきはレントゲン画像をみていますが、ほねゆきが管理すれば保存療法で治癒まで導ける可能性が高い症例であったと思っています。主治医(柔整師)の選択によって治療法は大きく変わることを柔整師も認識するべきだと思います。

単にどちら(どの治療法)が良いかではなく、どちらともの知識を知った上で、自分には何が提案できて患者さんの最大利益はどちらの選択肢になりそうかを正しく伝えることを最重要課題にするべきです。

まとめ

さて、皆さんはどう思われましたか?なかなか、このようなことを書いている発信者は見たことがありません。意見を下されば幸いです。次は③肘関節後方脱臼の発生理論編に続きます。ぜひ、そちらもご覧ください。

2021/2/21 AM1:31 書くのを忘れていたので「おまけ:トレーニングコーナーについて」を追記しました

おまけ:トレーニングコーナーについて

①エピソード編の最後にて募集した、下記の質問について、ほねゆき個人の考えを書きたいと思います。コメントをくださった方はありがとうございました。

あくまでもほねゆきの考えなので、これが正解というわけではありません。ほねゆきの考え方の発表だと思ってください。脳内をさらけだすイメージです。

1.肘関節後方脱臼において受傷後1時間以内において、上腕三頭筋腱の索状変化が腫脹でみられなくなった時には、骨折が併発している可能性が高いと判断できるかどうか。

→ほねゆきの考え

結論から言うと、「骨折がなくても結構腫脹は出る」です。上腕三頭筋腱の索状変化が見えなくなるほどの腫脹が1時間以内に出てきたからと言って、骨折の合併の可能性が極端に高くなるかというと、そうではないと思います。これはほねゆきの経験上の話です。肘関節脱臼は脱臼位のまま1時間も放っておくと、骨折を疑うくらい強く腫脹が出ます。

しかし、「強い腫脹があるから骨折が併発している可能性が高い」という思考は正しいと思います。肘関節脱臼に関して言えば、強靭な関節包や靭帯を引きちぎって脱臼しているわけですから、脱臼している時点で骨折の併発を疑うべきです。

考え方として、「肘関節後方脱臼して1時間以内で強い腫脹=骨折あり」は少し臨床的には根拠が弱いと思います。「肘関節後方脱臼=関節包靭帯の断裂(非常に強い外力で組織が破壊されている)=骨折の併発は可能性が高い」という考えの方が妥当だと感じます。

余談ですが、肘関節脱臼は整復固定後の腫脹の出方もとても特徴的です。それについてもまた、機会を設けて別で発信しますね!

2.レントゲンなどの画像検査をすれば脱臼か骨折かがわかる状況で、現場で柔整師が発生機序(どのように受傷したか)や受傷後の肢位を考察する必要があるのかどうか。

→ほねゆきの考え

柔整の世界ではよく言われるように、「整復は受傷外力を逆に辿ればいい」というのは、間違っていないと思います。もちろん、症例によってはそうではない場合もありますが、基本的な整復の手立てはそれで間に合うと思っています。なので、発生機序を重要視することは必要です。必ず要ると書いて必要です。

以前、整形外科に勤めていた時に、予診にて患者さんに「手をついたというのは手掌か手背か」「手をついた場所は砂か芝生かコンクリか」「手をついた後は体がどの方向に流れたか」などなど、詳しく受傷機序を聞いていたら、院長からねちこく聞くな!(細かく聞きすぎるな)とお叱りを受けました。

今となっては、診察時間に限りがあるとか、そういった院事情が理解できるので悪かったなと反省していますが、当時は「患部のことを綿密に聞いているのに、院長は受傷機序の大切さがわからないのか!!」と思っていました。

柔整師独特ではあると思いますが、受傷を考えることは非常に傷病の判断において役に立ちます。レントゲンなどの画像検査がなくても精度の高い判断ができるようになるロジックのうちの1つです。

3.脱臼だと判断した上で、環境が整わないような現場であった時に整復操作を行うべきかどうか。

→ほねゆきの考え

自分の中で「この環境が整わなければ整復できない」という基準を作っておいて、その基準の環境が整わないのであれば、整復はするべきではありません。自分の技術とその場でつくれる最善の環境を照らし合わせて、整復をおこなうかどうか判断するべきということです。

仮に自分の中で「背臥位で患者が動かない(対向牽引ができている)環境でしか整復できない」という基準があったとすると、患者さんを座位にしている時点で整復をしてはいけません。決めた基準を取っ払うことはあってはなりません。

日頃から整復練習において、整復操作のみを意識するのではなく、環境基準をイメージしておきましょう。

4.ある程度の大きさの尺骨鉤状突起骨折を伴う肘関節後方脱臼は保存療法可能かどうか。

→ほねゆきの考え

これは実際の詳しいその他の状況を定義していないため、解答は難しいです。ただ、ある程度の大きさの尺骨鉤状突起骨折を併発していても、スポーツ復帰まで問題なく施術した経験は多くあります。

詳しい整復理論などは今後発信しますが、「脱臼骨折=手術しかない」「スポーツやっている子=手術した方が早く復帰できる」などといった固い思考は捨てるべきです。常に勉強し、研鑽するべきだと思います。

荒らし以外のコメントは基本的に全て承認し、返信させていただきます。また、過去の記事に対しても、コメントは常に募集中です。批判でも、こんな話題を書いてほしいなど、なんでもコメントいただけると助かります。

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4件のコメント

先生のような柔整師が、現場で活躍することを誇りに思います。ありがとうございます。

初めまして、大阪で整骨院に勤務している柔道整復師の助野太郎と申します。
いつもほねゆき先生のツイートを拝見し、投稿の内容や考え方、
言葉のチョイスなどを勉強させていただいております。
そして今回の投稿も大変興味深い内容でした。

私は先月のゲレンデ外傷研修で肘関節の後方脱臼に初めて遭遇しました。
そこはクリニックだったので医師の先生の指導のもとCTとX-Pを撮影し
肘関節後方脱臼、さらに尺骨鉤状突起骨折を併発しているという診断でした。
そして実際に整復の補助に入らせていただいてこんなにも難しいのか
ということを痛感いたしました。

そこで一つ質問があるのですがほねゆきさんは今回の投稿で
自分の中で「この環境が整わなければ整復できない」という基準を作っておいて、
その基準の環境が整わないのであれば、整復はするべきではありません。
と仰っておりますが、もし仮に整復環境が整っていても
整復が失敗することがあると思います。
(痛みに弱い人で筋緊張が強い人やふくよかな方など…)
そういった場合ほねゆきさんであれば整復操作を行うでしょうか?
また整復を試みるとしたら整復できないという線引きはどこでされますか?

仮に私であれば明らかにふくよかすぎる人は整復操作を試みずに病院へ
筋緊張が強い人には3度ほど試みて無理なら固定し病院へ
といった感じで線引きをしています。
お忙しいとは思いますがご回答いただけると幸いです。
(ちなみに今回のほねゆきさんの投稿の中にあった
普段から緊急時にかかる病院を確認しておくという点が
失念しておりました。整復以前の問題だなと大変お恥かしい限りです)

助野太郎さん、初めまして。スキー場へ行かれたツイート拝見しました。とても羨ましく思います。
おいしそうな?病院食も見てます。コメントありがとうございます。

ゲレンデの院でCTまで撮れる環境とは、すごいですね。
肘関節後方脱臼はあまり症例は多く見ないので、良い経験になったことと思います。

環境が整っていても整復ができないのは、症例や患者さんの問題ではなく、術者の技量不足だと思っています。
痛みに弱いから、脱力ができないから、皮下脂肪があついから、などは仮にそれが整復障害になっていたとしても、整復できなかった理由に挙げることはしない方がいいと思います。
これは、私が常に自分に言い聞かせてる内容です。
※助野さんは適切に処置され、そう考えているわけではありせんので、読者の方はご注意を。

もちろん、徒手整復不可能な症例も存在しますが、多くの場合、それは整復前に見極めが可能だと思います。
ほねゆきが整復困難であった場合には、判断力不足(そもそも自分が整復するべきでなかった)・整復技術不足であると考え、速やかに次に送ります。

私の整復するかしないかの線引きは、「整復している場合かどうか」「患者を仰臥にできて自分が冷静になれる環境が整っているかどうか」「患者が整復を望んでいるかどうか」「明らかな整復障害があるかどうか」などなど
以降はケースバイケースすぎて書ききれないです。。。
きちんとブログに書いた内容が伝わっていてとてもうれしく思いました。本当にありがとうござます。

ご返信頂き有り難うございます。
私の病院食ツイートまで見ていただいて恐縮です…

確かに私が列挙した整復ができない理由は
明らかに「こちら(術者)側」の理由でした
それを理由にしてしまっていたのは
柔道整復師失格でしたね。

技術力不足、判断力不足で患者様を不幸にしないために
私自身ももっと精進致します。

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